段位応用計算 第4講 原価・定価・損益
投稿:2023/09/18 更新:2024/09/23
こんにちは! でるてぃーです。
今回は第4講、原価・定価・損益に絡む問題を解説していきたいと思います。
1次方程式を使う
さて、$x$を使った1次方程式は大丈夫でしょうか?
これは中学の範囲ですが、もっとさかのぼれば小3「□を使った式」という分野でも同じことをやっています。(□を$x$にするだけ)
そもそも方程式って何だ
まだ分かっていない文字(未知数)を含む等式です。たとえば
$x+2=7$
といった感じ。ちなみに$x=5$だとすぐにわかりますね。
答えである$x=5$はその方程式の解といい、「解を見つける」ことを方程式を「解く」と中学で勉強します。
- なので、方程式の問題でもないのに問題を「解く」って言いたくないんですよ。問題に「取り組む」と表現を必ず変えています(どうでもいい
用語の解説
『段位応用計算』で出題される文章に登場する単語です。これが分からないと意味も分からず時間が過ぎてしまいます。
原価/仕入れ値
お店はまず、品物を仕入れます。そこで仕入れたときの金額を原価といいます。原価以上で売らないと損ですね。
定価
実際に品物を売るときは、原価よりも高くして売らないと、お店がもうかりません。
この、実際に売る価格(私たちが店で見る価格)を定価といいます。
よくお店は割引やセールをしますが、原価を考えて赤字にならないようにしています。
試験での対応
①分からないものを文字(たとえば$x$や□)でおく。
そろばんだけでなく数学全てにあてはまることだが、こわがらずに文字をおくこと。
②文章を読んで、方程式を立てる。
③方程式を解く。
④解の吟味。
その答えはホントに妥当か?お店は大損になってないか? 変な数字になってないか確認。
練習問題
この問題は2つパターンがあります。
いずれも定価を求めますが、【問題②】では損益に関わる表現が出てちょっと厄介です。
【問題①】仕入れ値¥450,000の商品を,定価の25%引きで売っても,なお,仕入れ値の38%の利益を得るには,定価をいくらにすればよいですか。
【解答】
①分からないものを文字でおきましょう。定価が分からないので、定価を$x$円とおきます。
②文章を読んで、方程式をたてましょう。
文章は次のように解釈しても同じことをいっています。
「定価の25%引きで売った金額は、仕入れ値の38%増しに等しい」$\cdots(*)$
まず、100%は割合1ですよね。25%引きとは、100%-25%=75%、つまり割合0.75を掛けてくださいという意味です。
次に38%増しですが、100%+38%=138%、つまり割合1.38を掛けてくださいという意味になりますね。
これらのことを踏まえ、$\cdots(*)$を等式にします。
$x×0.75=450,000×1.38$
$x=\frac{450,000×1.38}{0.75}=828,000$
答えは ¥828,000。
【問題②】ある品物に原価の18%の利益を見込んだ定価をつけ,定価の35%引きで売ったところ,¥71,298の損失になりました。この品物の原価は何円ですか。
【解答】
①分からないものを文字でおきましょう。原価が分からないので、原価を$x$円とおきます。
②文章を読んで、方程式をたてましょう。
文章は次のように解釈しても同じことをいっています。
「原価を18%増ししたやつを35%引きした金額は、(原価-71,298)円」$\cdots(**)$
18%増しとは$×1.18$のことですね。35%引きは$×0.65$です。
これらのことを踏まえ、$\cdots(**)$を等式にします。
$x×1.18×0.65=x-71,298$
$0.767x=x-71,298$
$0.233x=71,298$
$x=\frac{71,298}{0.233}=306,000$
答えは ¥306,000。
パターンを暗記すれば、何をかけて何で割ればいいか一瞬でわかるようになります。
繰り返し練習しましょう。
まとめ
方程式に慣れないとちょっと難しいですが、高段位をとるなら確実に理解しておきましょう。
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