段位応用計算 第7講 旅人算
投稿:2023/09/19 更新:2024/09/24
こんにちは! でるてぃーです。
今回は第7講、旅人算です。『段位応用計算』の問題改正に伴って変わり種が入りました。そんな旅人算を解説。
目次(見出しにジャンプします)
旅人算とは
速さの違う2人が出会ったり、追いつくまでの時間を求める問題です。
この「旅人算」は中学受験でも頻出のテーマですが、中1「1次方程式」の知識があれば何とかなります。
問題改正で算数色を増した『段位応用計算』ですが、追加された文章題では最も小学生が取り組みづらいものと思われます。
出題されたパターン
旅人算にはいろんなパターンがあります。
2人が近づいたり、1人がもう1人を追い越したり、池をぐるぐる回ったりと、そりゃもういろいろですよ。
が、検定で確認されたパターンは
Aがスタートし、時差をもってBもスタートしBがAに追いつくまでの時間を求める
だけです。
2パターンの解法がある
[1]中学受験的な考え方
[2]1次方程式を解く
この2つがありますが、いずれも問題用紙に書き込んで答えを導くことになります。
例題
Aさんが家を出発してから$20$分後に同じ道をBさんが自転車で追いかけました。Aさんは分速$80m$、Bさんは分速$280m$で進むとすると,Bさんは出発してから何分後にAさんに追いつくか。
[1]中学受験的な解き方
まず、Bさんがスタートする前にAさんはどこまで進んでいるのでしょうか?
Bさんがスタートするまでに$20$分かかってますね。Aさんの速さは分速$80m$なので
$20×80=1,600$
$1,600m$だけ離れています。
Bさんは、Aさんの$1,600m$のリードを何とかして追いつかなくてはいけません。
ここで、Bさんのスタートから1分後を考えましょう。
上の図より、1分経つと$200m$だけ差が縮まるようです。もちろん、2分経てば$200×2=400m$だけ差が縮まることになりますね。
最初、$1,600m$だけ差がありました。「追いつく」ということは「差がゼロ」ということです。ということは
$1,600÷200=8$
8分経てば差がゼロとなってBさんはAさんに追いつくことができます。
[2]1次方程式を解く
①分からないものを文字でおく。
BさんがスタートしてAさんに追いつくまでの時間を$x$分とします。
②文章を考える。
「追いつく」わけですから
「Aさんが進んだ距離」=「Bさんが進んだ距離」
という式を立てればいいです。
その際AさんはBさんより20分前にスタートしているので、追いつくときにAさんは($x+20$)分走っていることになります。
③式を立てて解く。
$280×x=80×(x+20)$
$200x=1,600$
$\therefore x=8$
以上により答えは8分後となります。
旅人算では[2]1次方程式を使う方がスマートで理想ですが、[1]でもいいです。
試験での対応
といっても、[1]か[2]のいずれかを用いて計算するだけ。
練習問題
【問題】Aさんが分速55$m$で駅に向かって歩き始めました。45分後にBさんが自転車で分速130$m$で追いかけると,Bさんは出発してからAさんに追いつくのは何分後ですか。
【解答1】
Aさんによる$45$分のリードは$55×45=2,475m$です。
$1$分経ってBさんがAさんとの差を縮める距離は$130-55=75m$。
BさんがAさんに追いつくまでの時間は
$2,475÷75=33$
$33$分ですから、答えは 33分後となります。
【解答2】
BさんがAさんに追いつくまでの時間を$x$分後とします。
このとき立てるべき式は「Aさんが進んだ距離」=「Bさんが進んだ距離」です。
$130×x=55(x+45)$
$75x=2,475$
$\therefore x=33$
以上より、答えは 33分後となります。
まとめ
ひとまず、『段位応用計算』における算数問題はこれで終わり。ここから商業の世界に入ります。
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