段位応用計算 第9講 利付相場・裸相場

投稿:2023/09/19 更新:2024/09/24



こんにちは! でるてぃーです。

今回は第9講、利付相場りつけそうば裸相場はだかそうばです。計算は第8講 単利法と似ていますが、内容は簿記検定レベル。

今回もハードですが、頑張っていきましょう。

知っておくべきこと

利付相場・裸相場を勉強する前に、知っておくべき知識があるので紹介します。

有価証券ゆうかしょうけんとは

文字どおり、金銭的値をするクーポン券(証券しょうけん のことです。

有価証券の例として、

約束手形やくそくてがた,小切手こぎって,株式かぶしき ,社債しゃさい

などがあります。といってもビジネスマンじゃなければ普段聞きませんよねこんな言葉。

詳しい意味は次の見出しで説明しますが、『段位応用計算』で出題される有価証券は

株式,社債

この2つだと思ってください。簿記の分野でも主要な有価証券はこの2つになります。

株式とは

会社が経営資金などを集めるために発行する証券のことです。

そして、株式を発行している会社を株式会社とよびます。

株を買う人(会社に出資する人)は株主かぶぬしとよばれ、会社にとっては重要なビジネスパートナーとなります。

また、会社は株主に対して配当金はいとうきんを与えたり、株主が集まる株主総会かぶぬしそうかい でいろんな情報を与える義務があります。あと、株主優待ゆうたいなんかで機嫌をとっていますね。

社債とは

基本的に株式と同じ。会社がいろんな人からお金を集めるために発行する証券のことです。

株式も社債も個人からお金を借りてますが、何の違いがあるんでしょう。それは

会社に返済義務があるかないか

です。社債はどこかのタイミングで完全に返さないといけません。

ということは、会社にとって社債は「借金」であるということです。会の負と考えればオッケー。

借金には金利(利息)がつく

これは第8講 単利法で勉強しました。当然、お金を借りているわけですから金利(利息)がつきますよね。

ちゃんと返済期日(償還日しょうかんび)までに借金を完済する義務が会社にあります。これが返済義務です。


……もちろん、株式と社債の違いはこれだけではありません。詳しくは簿記の世界で勉強してください。

実際の売買方法

社債(債券さいけんともいう)を買うとき、額面の100%の値段で買うわけではありません。

社債も価値が変動していて、毎日市場価格がコロコロ変わっていきます。

そして、『段位応用計算』では¥$100$あたりの市場価格で買うという実用的なルールになっています。

で、この「¥$100$あたりの市場価格で買う」という部分は、あとでちゃんと説明します。

経過利子けいかりし端数利息はすうりそく

社債は借金だという話はさっきしましたね。時間経過で金利(利息)がついていきます。

金利(利息)は利子ともいいますよね。経過して発生した利子だから「経過利子」とよびます。

※経過利子は『段位応用計算』において単利法の計算しか出題されません。第8講 単利法と計算が似ている理由がここにあります。

経過利子=額面×利率×$\frac{経過日数}{365}$$\cdots(1)$

裸相場とは

額面を¥$100$あたりの市場価格で買ったとき(時間経過ナシ)の値段のことです。

「裸」とついているのは、経過利子がついていない相場だからです。


例.額面¥$1,000,000$、市場価格¥$98.80$のときを考えます。

市場価格は¥$100$あたりですから、裸相場は

$1,000,000×\frac{98.80}{100}=988,000$

¥$988,000$となります。このように、裸相場は

裸相場=額面×$\frac{市場価格}{100}$$\cdots(2)$

という公式によって計算できます。

利付相場とは

やっとメインテーマにたどり着きました。

社債を買った人に対して支払われる価格を「利付相場」といい、次の式で計算できます。

利付相場=裸相場+経過利子$\cdots(3)$

『段位応用計算』ではこの「利付相場」を求める問題が出題されます。

試験での対応

①$(2)$式により裸相場を求める。

 額面×$\frac{市場価格}{100}$を計算。

②$(1)$式により経過利子を求める。

 計算の仕方は単利法による利息計算と同じ。

 経過利子=額面×利率×$\frac{経過日数}{365}$

 ただし!円未満切り捨てに注意。

③$(3)$式により利付相場を求める。

 利付相場=裸相場+経過利子

練習問題

【問題】2.8%利付社債,額面¥780,000を市場価格¥81.50で買い入れると支払額はいくらですか。ただし,経過日数は89日とする。(経過利子の円未満切り捨て)

【解答】

初見では問題文の意味が分からないと思うので、文章を補完します。


2.8%利(率が)付(いている)社債(で),額面¥780,000を(¥100あたりの)市場価格¥81.50で(ある個人が)買い入れると(その個人に対して会社が)支払(うべき金)額はいくらですか。ただし,(利息分が発生する)経過日数は89日とする。(経過利子の円未満切り捨て)


①$(2)$式により裸相場を求めましょう。

$780,000×\frac{81.50}{100}=635,700$

裸相場は¥$635,700$となります。

②$(1)$式により経過利子を求めましょう。

$780,000×0.028×\frac{89}{365}$

$=5,325.3\cdots$

円未満を切り捨てして、経過利子は ¥$5,325$ですね。

③$(3)$式により利付相場を求めて解答終了です。

$635,700+5,325=641,025$

答えは ¥641,025となります。


まとめ

覚えることがいっぱいでした。公式の意味を理解して、検定問題に慣れていきましょう。次回は株式です。

関連する記事

次の記事

段位応用計算 第10講 株式売買
支払総額 or 手取金の計算。

前の記事

段位応用計算 第8講 単利法
ついに簿記の分野に入る。

プロフィール

でるてぃーメモ 管理人

大学2年。趣味はそろばんと資格勉強。個別指導塾とHP更新のバイトをしています。


-Profile-

でるてぃーメモ 管理人

大学2年。趣味はそろばんと資格勉強。個別指導塾とHP更新のバイトをしています。