そろばんの検定試験って?日珠連と全珠連の違いも紹介
投稿:2023/08/22 更新:2024/09/23
こんにちは! でるてぃーです。
検定試験もそりゃまあいっぱいありますよ。検定によって難易度が違ったりします。今回はそんな検定試験についてまとめていきたいと思います。
目次(見出しにジャンプします)
連盟によって検定が違う
そろばん塾には加盟している連盟があります。よく聞く二大連盟は日本珠算連盟(日珠連)、全国珠算教育連盟(全珠連)です。
※他にも全国珠算学校連盟(全珠学連)や日本計算技能連盟など有力な連盟がありますが、これらの連盟の魅力はまたの機会に紹介します。
日珠連は全国の商工会議所と強い結びつきがあり、そろばんの啓蒙活動を良く行っています。
全珠連も競技大会を盛んに行い、外国の子供たちにそろばんを教えたりする活動もしています。
今まで選手として何も考えずこれらの連盟が主催する検定・大会をたくさんやってきましたが、改めてみるとすごい組織だなあと思います。
これらの連盟は昔からある伝統的な連盟で、昔そろばんを習っていた人もその連盟の検定を受けていたと思います。
現在この二大連盟は全国的にたくさんの支部を置き、その団体のメンバーとして登録されている先生がそろばん塾を開きます。
検定の難易度はばらつきがある
そろばんに限らないことですが、検定試験というのは、何かを専らにする集団が法人となって、その何かを知ってもらうために検定試験というものを施行します。
当然、連盟が違えば検定試験もそれだけ種類があるわけです。各連盟の指定する難易度だってバラバラ。同じ一級でもかけ算はきつくてわり算は簡単、など。
次の見出しでは、まず日珠連の検定試験についてお話していこうと思います。
日珠連の検定試験
1級までの検定は「日本商工会議所検定」、段位からは「日珠連段位」と名称が変わります。まあそんなことはどうでもいい。
ホントはちゃんとした名称があるんですが珠算検定、暗算検定と呼ぶことにします。
珠算検定
珠算検定(1級まで)では、「かけ算・わり算・見取算」の3つの科目があり、これを30分でいっぺんにやります。
いっぺんにやるというのがまた特殊で、タイムマネジメント能力が必要な検定です。1級を合格したら間違いなく大したもんです。
段位試験では、科目こそ上の3つで同じですが、ハイレベルなうえ各科目制限時間10分です。1級を超えたVIPの世界です。(受験料は意外とリーズナブル)
この検定で高段位を取ると、結構上の大会でも通用する実力となります。なかなかこの境地にはたどり着けません。
暗算検定
次に暗算検定です。やはり暗算検定も「かけ算・わり算・見取算」の3科目です。違いはこれを暗算でやることです。
全問題をいっぺんにやるのは珠算検定と同じ。制限時間12分で行います。
後述する全珠連の問題との違いは、そろばんの基礎である「かけ算・わり算・見取算」というシンプルな科目構成になっていることです。
段位試験ではかけ算・わり算・見取算の順に問題を捌きます。暗算段位もなかなかハードですよ。
日珠連の検定試験(珠算・暗算)については、公式ホームページから見本問題が出されているので是非ご覧ください。
全珠連の検定試験
全珠連の珠算検定
珠算検定からお話します。なんといっても特徴はスモール・ステップ方式。
検定級は15級から段位まであり、緩やかな階段状になった検定です。他の検定では敷居の高い級(挫折しやすい級)が存在するんですが、この検定は無理なくスキルを伸ばせます。
私が通っていた教室は日珠連に加盟していたので全珠連は段位レベルしか受けさせてくれませんでした。受けさせてくれ!っていったらやらせてくれるかもしれませんけどね。
種目内容
3級から1級では基本科目「かけ算・わり算・見取算」のほかに選択科目として「伝票算・暗算・応用計算」の3科目のうち2科目を選択します。つまり5科目やります。
3級になると若干敷居が高いですね。と思いましたが暗算はただの暗算ですし、伝票算も慣れてくれば問題ありません。(応用計算は完全な算数なので、得意不得意が出そうですね・・・)
また、全珠連にも段位レベルがあります。実は日珠連より難易度は簡単です。が、高段位になるとそうはいかないのは両連盟共通です。
選択科目がかなり独特
段位レベルでは選択科目が「伝票算・暗算・開法・応用計算」の4科目に増え、しかも必須科目は3科目に増えます。
※開法とは、ある数の平方根または立方根を求める問題です。
例.$\sqrt{58,049,161}=$
例.$\sqrt[3]{69,375,867,029}=$
わかりやすくいうと、「何の2乗なのか」「何の3乗なのか」を計算します。数学アレルギー持ちの方すみません(笑)
応用計算も難しいですよ。大人でも悩ます簿記や会計、経理に関わる問題もありますからね。(単利複利法、年金計算、年賦償還、減価償却など)
全珠連の暗算検定
つい熱くなって珠算検定ばかり喋ってしまった!暗算検定についてです。
やはり基本は「かけ算・わり算・見取算」です。1級~6級ではこの3科目だけ行います。暗算検定であっても10級から始められるので無理なくスキルアップできますね。
段位レベルでもこの基本3科目は変わりません。高段位になるほどシビアになるのもお約束。最後4桁×4桁の暗算とか出てきます(ただいま練習中)。
全珠連の問題は公式ホームページには載っていませんが、こちらのサイトにたくさん練習問題があるので是非見てください。日頃このサイトの練習問題にはよくお世話になっています。
両者の検定料・難易度
詳しくは公式ホームページ日珠連、全珠連を見てください。そろばん以外の検定試験では、ぶっちゃけぼったくり料金の検定もありますよね(技術料だと思われる)。
しかし!そろばんの検定試験はかなりリーズナブルです。大体1,500~2,500円くらい。段位でも2,500円~3,000円程度で済みます。
そろばん・暗算のスキルを、構造の単純な計算問題数十問で測れるのですから安いのもうなずけますね。
基本は日珠連の方が難しい
基本3種目「かけ算・わり算・見取算」で同じ級に課しているレベルは、日珠連の検定試験の方が高いです。
だからといって全珠連は簡単かといえばそういうわけにはいきません。上でも述べた通り、科目数が多いんです。
基本科目を重視する日珠連と、オールラウンドな実力を試す全珠連。どちらも魅力あふれる検定試験であることは間違いない!
他にもいろんな検定がある
まだまだありますよ。私は静岡県のそろばん塾にいたので、静岡県珠算連盟の検定試験ばかりやっていました。自分の先生曰く、「近年、どんどん検定のレベルが簡単になっていくから、力入れてこっちの難しい検定をやらせたい!」と。
こういう地区に根ざした検定なんかもあります。聞いたことのない検定だったら、「その検定は一般に聞く二大連盟とどうレベルが違いますか」と聞いた方がいいですね。
まとめ
いかがだったでしょうか。そろばん塾における重要なイベント、検定試験について詳しくお伝えしました。
次回はそろばんの大会について紹介したいと思います。