この記事では『段位応用計算』の解説を載せています。
全珠連の段位検定における科目,応用計算の問題パターンを網羅することを目指します。

今回は第8講,単利法です。ここからビジネス計算の内容です。

利息とは

自分が貸す側のとき

あなたは銀行に10万円預けようとしています。
このとき,あなたは「貸す側」,銀行は「借りる側」になります。

借りる側 は 貸す側 に対して手数料を払う必要があって,これを利息りそく(利子りし )といいます。
ということは,あなたは銀行から少しお金をもらえるわけです。

利息は,借りた額にある比率をかけ算することによって計算されます。
この比率を年利率ねんりりつ(金利)とよびます。

自分が借りる側のとき

逆に自分が借りる場合はどうでしょう。会社から10万円借りたとします。
このとき,あなたは「借りる側」,会社は「借りる側」になります。
すると,今度はあなたが会社に利息を払う必要がありますね。

元金/額面とは

上の二つの例では,10万円が取引されていますね。
この,取引される金額のことを元金がんきんまたは額面がくめん といいます。

「元金」という言葉は,これから先たくさん出てきますからまず覚えておきましょう。

利息計算の基本

ある金額(元金がんきん,額面がくめん)に,年利率をかけることで利息がでます。

利息=元金×年利率×取引期間$\cdots(1)$

また『段位応用計算』では元金に利息が足された金額,元利合計を答える問題も出題されます。

元利合計=元金+利息$\cdots(2)$

だったら$(1)$式と$(2)$式を足して,すぐに元利合計を出せる便利公式を作りましょう。

元利合計=元金×(1+年利率)×取引期間$\cdots(3)$

また,公式の中でわざと「取引期間」と書きました。
実際の『段位応用計算』の問題では,取引期間が「日数単位」のときと「月数単位」の2パターンあります。

そして,答え方は元利合計/利息の2パターンあるので,問題自体は2×2=4パターンあるわけです。
……けっこう難しい話になってきましたね。

日数単位と月数単位

年利率は利息計算するときに,「1年たったとき」を基準にした比率です。

しかし実際の問題は日数単位/月数単位で出題されます。
取引期間の部分に何かしらの工夫が必要ですね。

日数単位で与えられたとき

例えば,「10万円,年利率2%,62日間」取引したときの利息を考えます。

まず元金¥$100,000$ですね。年利率は2%なので0.02です。
年利率は「1年たったとき」の比率なので,$\frac{62}{365}$をかければ「62日分の利息」になります。

  • 細かいことを言うと,1年は365日の平年です。うるう年は考えません。

つまり,求める利息は

$100,000×0.02×\frac{62}{365}=339.7\cdots$

実際の問題では円位未満四捨五入ですから,小数第1位を四捨五入。答えは¥340となります。

月数単位で与えられたとき

6年4か月取引した場合はどうでしょうか。

1年=12か月ですね。6年4か月は$6×12+4=76$か月です。
つまり76か月分の利息は$\frac{76}{12}$をかけ算することで計算されます。

試験での対応

  • ①まず何を求めるか確認(元利合計/利息)。
  • ②次に取引期間(日数単位/月数単位)を確認。
  • ③公式を用いて計算。

利息=元金×年利率×取引期間$\cdots(1)$

元利合計=元金×(1+年利率)×取引期間$\cdots(3)$

練習問題

【問題①】

【問題①】元金¥581,000の57日の元利合計はいくらですか。ただし,年利率1.4%の単利とする。(円未満四捨五入)

【解答】

いろいろ確認しましょう。これは日数単位で元利合計を求めるパターンです。
$(3)$式を用いて計算します。

$581,000×(1+0.014)×\frac{57}{365}$
$=92,001.7\cdots$

円未満を四捨五入して,答えは ¥92,002となります。


【問題②】

【問題②】元金¥473,000を年利率2.5%の単利で,219日間借り入れた。利息はいくらですか。(円未満四捨五入)

【解答】

今度は日数単位で利息を求めるパターンです。
$(1)$式を用いて計算します。

$473,000×0.025×\frac{219}{365}$
$=7,095$

四捨五入の必要はありません。答えは ¥7,095となります。


【問題③】

【問題③】元金¥1,670,000を年利率2.9%の単利で,3年1か月借り入れた。元利ともでいくら支払いますか。(円未満四捨五入)

【解答】

月数単位で元利合計を求めるパターンです。
$(3)$式を用いて計算します。

$1,670,000×(1+0.029)×\frac{37}{12}$
$=5,298,492.5$

円未満を四捨五入して,答えは ¥5,298,493となります。


【問題④】

【問題④】元金¥840,000を年利率1.7%の単利で,5年8か月借り入れた。利息はいくらですか。(円未満四捨五入)

【解答】

月数単位で利息を求めるパターンです。
$(1)$式を用いて計算します。

$840,000×0.017×\frac{68}{12}$
$=80,920$

今回は四捨五入の必要はありません。答えは ¥80,920となります。