そろばんにも大会がある
検定試験をやるイメージが大きいと思いますが,各地で大会も行われています。
地方大会から全国レベルの大会までいろいろあります。
基本的に,そろばん塾で3級以上になると大会に参加させてくれることがあります。
大会では同じようにそろばんができる人たち,というより「選手」が集まります。それはそれはハイレベルです。
とにかく,出られるだけでもまずすごいことなのです。
大会という以上,好成績だと入賞することもあります。モチベーションにつながるうれしい出来事です。
入賞できなくても,その悔しさ,入賞ラインからの距離を把握できることは貴重な経験です。
- ある意味,入賞なんかよりもよっぽど価値のあることだと思います。
大会の規模
検定試験と同様,大会もそろばんの連盟によって主催・運営されています。いろんな大会があります。
地区大会,県大会,全国大会と予選を勝ち抜いていくタイプの大会もありますし,みんなが各教場で行った点数を内部団体に報告する通信の大会などがあります。
そのほか,既得段位による出場制限のある大会などさまざまです。
まずは,地区大会レベルのところからお話します。
地区大会レベルの大会
その地区に置かれている支部が主体となって大会を主催・運営する場合がほとんどです。
そして,その支部に加盟している塾の選抜メンバーが参加できます。
先生が日珠連の会員なら,日珠連の大会に参加することができます。
地区大会レベルなら,入賞の可能性が結構あります。入賞常連がいたりすると厳しいですが。
入賞するとトロフィーや盾・メダルなどがもらえ,入賞した選手はこれを抱えて嬉しそうに会場を後にします。
入賞できなくても,その悔しい経験がばねとなり,翌年の大会で雪辱を見事に果たしてくれる選手もたくさんいます。
あくまで大事なのは,入賞することよりも大会で自分の位置を知ることです。
- そろばんの大会ではトロフィーや楯を割とばらまきます。入賞枠はどこも優勝,2等(複数席),3等(もっと多い席)という感じになっています。小さい頃からやっていて,大会で無双している選手の部屋を圧迫します。
大会によっては,地区大会の成績優秀者がそのまま都道府県大会の切符を獲得するような場合もあります。
日珠連の『そろばんグランプリ』なんかがそうですね。(リンク先は全国大会のもの)
また,冒頭でちょっと言いましたが,その地区で競技を行った点数の結果を上に報告し,内部で審査・順位決定がなされる通信的な大会もあります。
日珠連では『そろばんコンクール』『あんざんコンクール』が,全珠連では『全日本通信珠算競技大会』などですね。
情報誌「サンライズ」の『アバカスサーキット』も有力な通信大会です。
都道府県大会レベルの大会
地区大会の予選通過者が集まるため,もっとレベルの高い大会となります。入賞はさらに狭き門となり,これで入賞したら結構すごいですよ。
この都道府県大会でも成績優秀だった場合,全国大会の推薦選手として選ばれることがあります。
このような大会の例として『そろばんグランプリ』があります。
この県大会では,ジュニアの部(小学生)・スクールの部(中学高校)・シニアの部(一般)それぞれから数名のみ推薦選手に選ばれるようになっています。
推薦選手は,全国大会へ参加費の免除を受けて参加する権利を得られます。僕は一度もこんな経験ありません。
また,単純に都道府県の中で頂点を決めて終わりという大会もあります。
関東や中部といった地方ぐるみの大会
都道府県大会から進出したメンバーだけでやるっていう感じの大会はあんまりないですね。参加要件なしの場合が多いです。
しかしそれは「無差別級」であることの裏返し。選手層はトップレベルがごろごろいます。
大会が指定する問題の難易度も,地区大会や県大会レベルを凌駕します。
地区大会の時点でもう選手はアスリートですが,それをさらに超える計算の格闘技が繰り広げられます。
このような大会で入賞する選手をたくさん輩出するような塾は全国的にトップクラスの指導能力をもっているともいえます。
全国大会レベルの大会
このような日本一を決める戦いに参加できるのは,全そろばん競技人口のほんの一握りです。
この大会に出られただけでも誉れ高いのに,入賞なんてできたら最強クラスです。
有名なものは.日珠連なら『そろばんグランプリジャパン』『珠算名人位決定戦』があります。
- 名人位は2回戦以上になるとトーナメント戦となり,力と力のぶつかり合いです。ランダムに選ばれる種目を競い,4種目先取で勝ち抜けです。僕なんかが出たらストレートで捻り潰されるでしょう。
全珠連の大会は
『全日本珠算選手権大会』があります。
唯一僕が出たことのある全国大会です。出場要件は,珠算・暗算で段位を取っていることですが,参加者はみんな高段位です。
京都に行ったのはそれっきりですね。
他にも,日本珠算協会の 『全国珠算競技大会そろばんクリスマスカップ』や,大阪珠算協会の 『全大阪オープン珠算選手権大会』があります。
大会でどんな種目があるのか
個人総合競技
個人総合競技とは,かけ算やわり算などのそろばんの基本的なスキルを数種類の科目にわたって競い合い,最終的に総合点で勝負する種目です。
選手は皆,普段の練習の成果を全力でこの種目にぶつけ,入賞を目指します。
同率1位の場合や,入賞ライン(2等,3等)に複数人がのると,決勝戦や2等,3等決定戦が起こったりもします。
大会のレベルが上がるにつれて,入賞枠争いは苛烈を極めます。そこには,いろんなドラマが待っています。
読上算競技
読み手が次々に大きな数を読み上げていき,選手たちはそれを足したり引いたりして,正答を目指します。
レベルの高い問題は桁数も,読む速さも格が違います。地区大会であっても読まれる数の範囲が7桁~16桁ぐらいあることも。(16桁は千兆の位です)
大会では,連続正答によるバトルロイヤルか,一番難しい問題から読んで正解した選手を優勝とする上位先決方式のどちらかです。
「答えの合われた選手は,正答の答案をもって高く手を挙げてください」
僕はこの読上算競技が得意でした。一番難しい問題番号1番の問題を,たったひとり正解したときの達成感は忘れられません。
読上暗算競技
簡単に言うと,読上算の暗算バージョンです。同じことを暗算でやります。
大きな桁になるほど,それを頭の中でキープするのが難しくなります。
したがって,毎回優勝・入賞者が同じようなメンツになることが多いです。
読上算ではそろばんを使って計算を使って誰にでもチャンスがあり,混戦になります。
大会のレベルが高くなると桁数がすごい量に増えます。まさかの7桁~16桁や,規格外の20桁を出題する大会もあります。(20桁は千京の位です。1京=1,000兆)
僕は読上暗算がとにかく苦手です。がんばっても6桁(十万の位)までしか受け付けません。
- 1回だけ地区大会で入賞したことがあります(三等の最後らへん)。このとき実は,一の位が分からなくて勘で書きました。
フラッシュ暗算競技
メディアでも取り上げられることもあるあのフラッシュ暗算です。わずかの間にたくさんの緑色の数字がパパパパッと出て,全部足すやつです。
いろんな競技の中でもとくに魅せる競技ではないでしょうかね。
基本,3桁の数字が15個(あるいは10個)出てその足し算をするのがよくある問題形式です。
それを,どんどん秒数を縮めていって最後まで残って正解を続けると優勝です。
フラッシュ暗算は,3桁15口3秒(3桁の数が15個,3秒の間に現れる)が十段のラインです。
地区大会や県大会では3秒のあたりから2.5秒くらいの問題で優勝が決まります。
『全日本珠算選手権大会』の入賞ラインが大体2秒です。それが0.01秒単位で刻まれていって,優勝が決まる頃には1.5秒台になります。
- 僕はそもそも3桁の足し算が苦手で,3桁15口だと6秒でもうミスが出始めます。今まで2桁ごとに分けて足し算をしてきたツケがいろんなところで出ています。
都道府県別対抗競技
個人戦ばかりだったそろばんの競技に,チーム戦的要素が入った競技になります。これがすごい盛り上がるんですよ。
各都道府県で選ばれたメンバーが徒党を組んで戦います。決勝で使うような,問題数の少ない問題を取り扱う競技です。
数十秒でおわってしまう戦いには,吸い込まれそうな魅力がありますね。
選手の横に早押しボタンみたいなやつがあり,問題に全て取り組んだら押して解答終了の宣言をします。
解答終了後は,訂正は一切できません。この競技は1題でも間違えると順位が一気に下がるデスマッチです。
似たようなことは個人総合競技の決勝でも行われるわけですが,決勝特有の静寂が会場を包みます。
選ばれた選手は黙々と決勝問題に取り組み,速さと精度を競います。
とりあえず,大会でどんなことをやるか説明しましたが,最大の醍醐味は同じそろばん勢と交流できることですね。