2026年度全国そろばんコンクールに参加しようと思っています。
面白くていい練習になる,とっても有意義な競技なので,ちょっと語ってみることにします。

そろばんコンクールとは?

日本珠算連盟(日珠連)が主催している通信の競技大会です。

基本,地区大会や県大会レベルで支部ごとに小さく大会を開き,そこで出た成績を本部に集計するので通信タイプの大会になります。

科目・制限時間・配点

「かけ算」「わり算」「見取暗算」「見取算」の4科目です。
それぞれ300点満点,合計1,200点満点にどれだけ近づけられるかというスコアアタックになります。

そろばんでは「検定」というものがありますが,こちらのような大会は別のものです。
合格や不合格とかはありません。代わりに入賞があります。

科目 制限時間 問題数 1問あたり
かけ算 10分 60問 5点
わり算 10分 60問 5点
見取暗算 3分 30問 10点
見取算 10分 30問 10点

全て合わせると33分。結構長いですね。
他の大会は,たくさんの問題数を短い時間に何問合わせられるかというタイムアタックですが,この「そろばんコンクール」はちょっと違います。

制限時間を最大限に使ってゆっくりやったり,見直しをしたりしてなるべく高得点を取るというスコアアタックになります。

また,そろばんコンクールは問題のレベルがどんどん難しくなるタイプの大会です。
暗算でできる問題は全て暗算で行ってタイムを縮めていきます。

参加部門に分かれているが問題は共通

小学校1年生以下の部から一般の部Ⅰ・Ⅱまでの部門があります。
年齢ごとに分かれてはいますが,扱う問題は全く同じです。

子どもから大人まで全員が同じ問題に取り組み,高得点をねらいます。

科目ごとに求められる能力が違う

かけ算

「かけ算」は精度を保ったままフラットに,ブレずに計算を続ける力が求められます。

とにかく計算量が多いですから,問題をこなす最中で疲れてきます。
そろばんの珠を最もいい精度かつトップスピードで動かし続ける訓練が必要ですね。

  • 分割暗算や一括暗算の方もいるでしょうが,暗算であっても大変な持久力が必要です。

わり算

「わり算」はかけ算よりも答えの桁数が小さく,点数が取りやすいです。
全て整数問題なので,商の最下位の桁まで計算しなくても解答できます。

注意として,大きな桁の問題(例えば11桁÷5桁(か6桁)の10問)で沼にハマることがあります。
何回やっても割られる数が0にならない,あの絶望の感覚です。

もしそうなったらすぐに後回しにします。時間があったら戻ってやると一瞬で解決したりします。

見取暗算

意外と3分という時間は短いです。
焦っても自分の精度の限界を超えるスピードで計算してはいけません。雪崩が起きます。

無理のないスピードに落としながら計算するには,答えを書いている間も次の問題を計算し続けることです。
問題や解答の枠が狭く,字が汚いと採点されないこともあり,人によっては最難関の科目になるかもしれませんね。

見取算

高得点をねらうなら,全て暗算で計算しましょう。
暗算が苦手でも大丈夫。そろばんを使っても結構な問題数さばけます。

見取暗算と同じく,自分の最適なスピードで計算するのみです。
ただし,見取暗算と違って桁数は多いですが時間的に余裕があります。

見取暗算では答えがマイナスになる問題が1問ありましたが,見取算では2問出題されます。

全国100位への道

小学校1年生の部から一般の部Ⅰ・Ⅱまでたくさんの部門があります。
その中で全国100位以内に入ると賞をもらえます。

部門のなかで最高得点をとったり,満点者だけで行われる決勝問題でベストタイムだった選手は,1位となります。
1位だとトロフィーがもらえます。

しかし,この100位以内に入るのは極めて難しく,本当にそろばんが得意でなければ入れません。

  • 大体去年も100位以内だった人は部門が1個上がっても連続でランカーになります。高校生の部や一般の部Ⅰだと難しいですが。常連がいっぱいいます。

全国ランカーは超難関

参加部門によりますが,100位ボーダーの点数はとても高いです。

2025年度では,小学校6年生の部で1,025点。
全科目8割(240点)以上取れないと全国ランカーにはなれないということですね。

中学校1年生,2年生,3年生,高校生の部,一般の部Ⅰ,一般の部Ⅱ……と続くのですが,さらに100位ボーダー点が上昇していきます。

小学校中学年や高学年の選手も,1,200点満点を取れる強者がいますから,どんな世代も刺激を受けることができます。

  • 自分より強い若者はいくらでもいます。姿は見えねど,自分をリードしている人間の存在はとても大きいです。

1位を決めるタイムアタック

満点である1,200点を取った選手は,決勝問題に挑戦します。
多分,各地の支部で行っている大会のなかで行います。

決勝問題で得点とタイムを支部から本部に送り,集計の結果1位が決まるというシステムです。

それまではスコアアタックだった問題が一転,時間との勝負になります。
かつ1問のミスが極めて大きな影響を持つサドンデス問題です。

僕はそもそも満点を取ったことなんてないので分かりませんが,凄まじい緊張感だと思います。
他のレベルが高い大会で決勝を何度も経験していないと,ここ一番の結果なんて出ないはずです。

地区レベルで大会を開く場合が多い

大体は日珠連の各支部で小さく大会を開くことが多いです。
そろばんコンクールだけだとつまらない(?)ので,読み上げ算やフラッシュ暗算などの種目も行うことがあります。

その影響で,そろばんコンクールの会場にはずらりとトロフィーや楯が並んでいるスペースがあります。

そろばんの大会は1位,2位,3位という決め方ではなく,優勝,2等,3等という感じの決め方が多いです。
2等のなかに何席かあって,3等にも何席かあるので,結構記念品をばらまきます。

地区大会のレベルなので,全国100位くらいの成績でなくても,入賞の可能性は十分にあり得ます。

問題の質がいい

先ほど,科目ごとに求められる力が全然違うという話をしました。
それはつまり,そろばんのいろんなテクニックを効率よく練習できるという裏返し。

指遣い,暗算力が鍛えられるほか,自分の精度とスピードと相談してどこまで取り組むかといった計画も立てられます。
基礎能力を上げる練習として,日頃から取り組むメニューとしても◎。

11月~12月のため寒さで指が動かない

これは結構盲点ですね。寒くて思うようにそろばんを弾けない季節に「そろばんコンクール」は行われます。
そしてそのコンディションが大会の結果を大きく変えることも。個人的にはこれぞ「そろばんコンクール」の醍醐味です。

本番では,カイロをずーっと握りしめてる人や,結構厚着して体を芯から温めている人もいます。
なんなら直前練習せず会場の周りを走る強者もいました。

  • 練習すると逆に疲れた状態で見取系の科目をやることになって集中できないという声もよく聞きます。直前練習で手を温めておくのは大切ですが,練習量は選手個人の裁量ということですね。

日商1級満点と対策が似ている

自分の精度とスピードを鑑み,最も点数が取れる方法を編み出す必要があります。
基本,何回もそろばんコンクールの問題を通しでやってみて,自分なりに調整します。

その計画性が,日商珠算1級にも大きく通ずるものがあると思っています。

別の記事で書いていますが,日商1級の満点ねらいも,要は高得点対策の極致です。
限られた時間で高得点をねらうという精神は,どちらにも役に立つものと思われます。

  • 個人的に,そろばんコンクールでブレずに1,100点くらい取れる人はだいたい日商1級満点を取れるだろうと思っています。